どうも、塾生10名の教室長です。2020年度より小学3年生からの英語が必修化されました。そのため早い時期から「英語を勉強させた方がいいんじゃないか」と感じる方も増えたと思います。そこで今回は、小学生に英語を勉強させるなら英会話?それとも学習塾?という点についてお話ししたいと思います。
現在小学生のお子さんをお持ちの方であっても、「小学生のうちにどのような英語の勉強をするのか」を知る機会はなかなかないのではないでしょうか?しかも、2年前からコロナウィルスが蔓延している影響で、授業参観もできなくなっている現状があります。ですので、実際に学校でどのような英語の勉強をしているのかも踏まえた上で、英会話と学習塾の勉強の違いを解説いたします。さらに、小学生のうちにどちらに通わせるべきかの結論もお伝えします。
今回の記事をお読みいただくと分かることは以下の通りです。
- 小学生が英語を勉強するなら英会話と学習塾どちらが良いか?
- 小学生が学校で学ぶ英語の中身
- 英検を取るならどっちがいい?
- 【結論】小学生なら英会話に行くべき
この4点について説明いたします。それではいきましょう!
【小学生】英語を学ぶなら英会話か学習塾か
小学生が英語を学ぶ上で選択肢になってくるのが「英会話」と「学習塾」です。もちろん通信教育のように勉強する方法もありますが、そのような勉強の仕方は「学習塾」に分類していただければと思います。
では、小学生のうちは英会話に行くべきでしょうか?学習塾に行くべきでしょうか?これはどちらが良いというよりも「身に付けたい能力と年齢によってどちらにするか検討すべきこと」です。英会話と学習塾では指導法方法が大きく違います。そのため、身につく英語の力が変わってきます。まずは英語の力について解説します。
英語の力【4技能】とは何か?
4技能とは英語を習得する上で重要とされる技能(力)です。具体的には以下の通りです。
- 聞く力【リスニング】
- 話す力【スピーキング】
- 読む力【リーディング】
- 書く力【ライティング】
以上の4つが4技能と呼ばれるものです。どれもよく聞くものですよね。英語を勉強するということはこれらの力をつけるということです。
「英語を勉強する」と聞くと、「学校で勉強する難しいもの」のように聞こえます。しかし、英語というのは言語です。ですから、日本語を覚えるようなイメージで英語も勉強すべきです。
言語とは本来、聞く、話す、読む、書くの順番で勉強していくものです。赤ちゃんがいきなり文字を読む練習をしないように、英語の勉強もまずは「聞く」ことから始めるべきです。ですので、小学生のように早い時期から勉強するのであれば、聞くことができる英会話が良いと思います。このように英語を勉強するときは「4技能のうち、どの力を伸ばすのか」を念頭に置いて検討すべきです。
英会話は「聞く」「話す」【幼少期こそ重要】
英会話は「会話」なので、「聞く力」と「話す力」を中心に伸ばしていけます。また、幼少期の方が年齢が上がってから勉強するよりも早く力をつけることができます。それには二つの理由が考えられます。
- 幼少期の方が英語の発音に対し抵抗がない
- 英語をカタマリで捉えることが幼少期の方が長けている
英語のネイティブな発音が恥ずかしいと思ったことないですか?私自身、学生の頃はネイティブのように発音することが恥ずかしかったです。中学生、高校生と年齢を重ねるにつれ、強く感じるようになりました。
幼少期であれば、こういう気持ちになりにくいので発音の練習に抵抗がありません。ですので、素直に英語の発音練習ができるでしょう。正しい発音の仕方を覚えることは英語教育にとって非常に重要です。日本語と同じで、英語も発音の仕組みを理解できれば、初めて聞く単語であっても書くことができるからです。
また、英語の勉強し始めであれば英語をカタマリで覚えることが重要です。単語ごとに区切って理解するのではなく、文章を丸ごと捉えるようなイメージです。私たちが日本語を使う時に文法を意識しないように、英語も文法を意識せずに丸ごと捉える方が成長が早いです。これついても幼少期の方が得意です。小学校高学年くらいになると、文法であったり単語の意味であったりを理解しようとしてしまいます。
英会話ではゲームやおしゃべりを通して英語に親しむことができます。幼少期に英語は「勉強するもの」ではなく「ゲームや会話で楽しむもの」と言う認識を持てれば、英語に対し苦手意識をなくすこともできるかもしれません。
学習塾は「読む」「書く」【小5以上】
学習塾は誰でも質の高い教育を提供できるようにフォーマット化されています。具体的にはテキストを使用した指導を行います。それに伴い、学習内容も「単語の読み書き」であったり「文法の学習」であったり「長文読解」であったります。
まず、学習塾の学習内容と英会話の学習内容で1番の違いは、学習塾の勉強は「おもしろくない」ということです。この「おもしろくない」というのは言語習得にとって障害になってしまいます。おもしろくないと子どもは嫌いになってしまいます。特に単語を覚えたりする勉強は反復練習なのでおもしろくありません。しかも文法の小難しい説明はなかなか理解できなかったりもします。英語に限ったことではありませんが「好きこそ物の上手なれ」です。英語を好きになる。これは学習塾ではなかなかできないように感じます。
では学習塾は英語教育に向いていないのかと言われればそうとも言い切れません。なぜなら、中学校、高校のテストで必要な力は「読む」「書く」を中心に問われるからです。
小学生のうちから中学生での勉強を見越して学習塾で勉強する。中学校の英語学習で置いていかれないための準備としてはとてもいいことだと思います。ですが、やはり早すぎるのは気をつけるべきです。ですので小学5年生くらいから中学校のための英語学習を検討すべきだと思います。
小学生が学校で学ぶ英語の中身
小学生の英語の教科書をご覧になったことがある方はご存知かと思いますが、小学生の英語の教科書には文章がほとんど出てきません。小学校の英語の学習は主に「聞く」「話す」です。
3、4年生のうちはアルファベット自体は目にしますが、「書けるようにする」という学習はほぼないと思ってもらえたらと思います。5、6年生になっても、基本的な学習内容は3、4年生と同じで「聞く」「話す」ことが中心です。
小学校の勉強をフォローするなら英会話
小学校での勉強は「聞く」「話す」です。この力を伸ばすには英会話が適していると思います。ですので、小学校の英語教育のフォローとして英語の勉強をするのなら英会話を選択するのが良いと思います。
中学校の準備としてなら学習塾
中学校での勉強は「読む」「書く」が中心です。いつまでも小学校のような内容ではないので、早めに書くことに慣れることも良いでしょう。ですが、早すぎると英語そのものを嫌いになってしまう可能性があるので注意が必要です。学習塾で英語を勉強するなら高学年以降をオススメします。
英検を取るならどっちがいい?
英検やTEAP、IELTSなどを取得していると、高校入試や大学入試で優遇を受けられることがあります。そのため、小学生の頃から将来的に英検などの資格試験を検討されている方も多いと思います。では、そのような検定に強いのはどちらでしょうか?
受験・進学、英語の学習・履修に「効く」!英検・TEAP・IELTS 活用校検索
小学生なら英会話一択
小学生のうちに取得したい英検は5級です。英検の級は5級が中1、4級が中2、3級が中3と段階的にレベルが上がっていくと思ってください。
英検を受験したことがある方なら分かるかもしれませんが、英検のテストは4級までは全てマークで解答します。また、検定問題の特性として語彙力が強いと問題を解きやすくなります。ですので、小学生のうちに英検を取得したいなら、会話の中でたくさんの言葉に触れられる英会話をオススメします。
3級や準2級になると文法や長文読解、ライティングも出題されるのでテスト対策を必要とするかもしれません。また、3級以上になると面接もあります。塾としては英検をしっかり突破して、進学実績に繋げたいと考えるはずです。そのためにも筆記試験はもちろん面接対策もやってくれるでしょう。(塾が対策をしてくれるかは先に確認するべきです)なので、3級以上を受検する場合には学習塾を検討するのが良いと思います。
3級以上であればテキストの充実した学習塾
学習塾は教材会社さんがいらっしゃるのであらゆる教材が集まります。あまり重視されませんが、良い教材を進めてもらえるという点で学習塾は良いと言えるかもしれません。実際私自身も教材選びを担当しておりました。英検関係のテキストだけでも5種類以上から検討していました。その中で、勉強のしやすさだったりわかりやすさだったりを基準にテキストを選びます。
本屋さんでも英検対策のテキストは購入できます。しかし、実際どれを選んで良いか悩むこともあるかと思います。そんなときは「学習塾にテキストをお任せする」というのも有効な手段かもしれません。
【まとめ】小学生のうちは英会話、中学から学習塾
小学生のうちから英語の勉強をすることはとても良いことだと思います。しかし、焦りすぎて英語を勉強することが嫌いになってしまっては逆効果です。そのため、小学生のうちは英会話で勉強することをオススメします。英語を好きになる。たくさんの英語を口にする。英語を好きになったりたくさん話したりすることができるのは英会話の良いところです。ぜひ小さい頃から体験させてあげてください。
中学生以降の英語教育は楽しいばかりではいけません。実際に問題を解いて点数を取らなければいけません。ですので点数を取らせることに特化した学習塾にシフトしていくことをオススメします。
お子さんに英語教育を受けさせる上で一番重要なのは「嫌いにさせないこと」です。英語を勉強というより遊び感覚で学べる英会話は、英語学習の入り口として最も良い手段だと思います。まずはたくさん英語に触れて英語を好きになってくれれば、英会話に通わせた意義があると言って良いでしょう。
中学、高校と進学していくと英語の在り方も変わります。テストのための英語であったり、受験のための英語であったり。英語学習はその時々において、どこで学習するかを検討し直すことが重要です。「今、英語のどの技能を鍛えるべきか」を念頭に置き、英語学習をさせてあげることが必要だと思います。
今日はここまで。
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